COMPLESSO PLASTICO


で、浅草橋でやっている92年休止宣言後初のCOMPLESSO PLASTICO(松蔭浩之平野治朗)の作品展へ。
■昆不烈楚 不羅巣智己 2004「愛と温泉」
浅草橋地域の空き物件を平野治朗氏が住居として借り受け、そこに住みながら(大学の教授職はきっぱり辞めた模様!)改築、作品化された住居。50台もの超音波ミスト発生装置を使った作品。

この装置だけ聞くとドイツにある[dotimpact::qv#48 - Ann Belonica Janssens "Lightgames"]のコミュニケーション系を思い出すのだが、COMPLESSO PLASTICOの持つアン・パースペクティブな方向性をニュートラルなスペースでないこういった町中に発生させてるところが面白い。美術館等のホワイトキューブな場とかでは出来ない感じ。 
そこには作品は無い事。なにもみえない事。遠近感が遠くなる事を話してたけど、面白いのは何が見えなくなったのかという事。 見えないのは、そこに滞在、生活していた街の生活含めて見えなくなってるのが面白い。アン・パースペクティブな場としてパースペクティブのある場を選ぶ感じ。 駅のプラットホームとかエレベーターの中とか、普段見なれている場で展開するのを観たい。東京ジオサイトプロジェクトのような地下空間に 敷き居のない感じで突如霧のみの空間があるのも素敵かと。途中お客さんがトイレを借りに霧の奥へと不安そうに入って行くのが面白い。

その上やっぱりCOMPLESSO PLASTICO(笑) 最後の時間ぎりぎりで、装置に異常! 霧はうっすら晴れて行き、作品と平野治朗氏の1階の有り様がうっすらと(笑)2階の住居部分はなにやら天井がない模様。 今日最後に観に来て作品には出会えなかった人が十数人いたけど、これは貴重な体験。 内部の部屋や装置の撮影もしたけど、これは伝説となるので、今はアップしない事に。